第2話
放課後。
「さあ、ポンタロウ君、練習をはじめよう。」
「・・・?ふたりだけじゃん!!」
「これから集めなくてはならないね。」
「えっ、そこから??」
「ここにふたりいるわよ。」
「なんだ君らは」
「昨日あんたたちが学食で話してたのを聞いていたのよ。おもしろいじゃない。
あたいは1年の茶々。あたいもケンカと枝毛切りの速さなら負けないわ。
この子はかぴ~。口数は少ないけど、力が強くて足も案外速いのよ。」
「いや、気持ちはうれしいんだけど、ちょっと確認していいか?
かぴ~君、トリじゃねえだろ?」
「あ、バレた? 大丈夫!こうやってヘッドキャップかぶったら誰も気づかないって!」
茶々はかぴ~にラグビーのヘッドキャップをかぶせました。
「おっ、ホントだ!見分けつかねえよ!」
ポンタロウは叫びました。
「いや、おれは気づくと思うんだけども。」
おぴ~は遠い目でつぶやきました。
「しかしあたいたちを入れてもあと3人足りないわね。」
「ここにいるわよ。」
「わたしたちもトリンピックに出る夢をかなえてみたいわ。
わたしは近所のスナック「ラブバード」のママ、小桜チミ子。
この子はちいママの、ブルボ・ダッシュバーク。
そして馴染みの客の、羽毛ヅラオさんよ。」
「ええと、つっこみどころが多すぎて、どっから手を付けていいかわからないんだけども。
まず、あなたたち、どっから見ても高校生じゃないですね。」
「大丈夫。夜学よ。」
「おぴ~先輩、これで7人揃ったぜ!練習始めようや。」
「あ、ああ~いいのかな?いいんだよな。」
そのときでした。
シュトッ!
「うわ、なんだこれ、オキアミ文だ。果たし状?」
「拝啓 愛羽亜怒学園セブンスラグビー部の皆様
来週日曜日、練習試合を申し込みます。
私立 片吟学園高校セブンスラグビー部」
「早っ!!」
全員さけびました。
展開早いぞ、こまつか苗!
つづく