ペンギン・インコ陶つうしん

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さよならBeautitude

私がオリジナル鳥アクセサリーを作ってもらっているところとして
このブログでも何度かご紹介した神戸のブティック、Beautitude(ビューティチュード)。
今年で10周年、顧客さんも多く、人気のお店だったのですが
今週末、10月27日で閉店するということになりました。

いわゆる「つぶれた」のではなく、
店長さんが新しいことにチャレンジするために閉めることにした、ということです。(ここは強調!)

ちまたに女性の服はたくさん売っていますが、
ほんとうに自分に似合う服を探すには、けっこう歩き回って探さなくてはいけないことが多く
あんがい面倒なものです。

家が遠いので、それほど頻繁に通うということはできませんでしたが、
服がない!と思ったら、ここへ行けば、値ごろで自分に似合う服を勧めてくれました。
服を探すのが苦手なわたしにとってはとても頼りになる店でした。

また、オカンカーメンのネックレスを作るときも、
皮ひもの結び方から丁寧に教えてくれて、
私の手に負えない細工は、しゃべりながらものすごい早業で
あっというまに素敵なアクセサリーに仕上げてくれました。
(↓写真はおぴ~@とうもとさん撮影)

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店長さんは、閉店のことを伝えようと私にも電話をくれたのですが
うまく連絡がつかず、私は知りませんでした。

ところがたまたま先週、いろんな偶然が重なって
行く予定のなかった神戸に行くことになり、ちょっと寄ったら
店頭に閉店セールの文字があってびっくり。

店長さんいわく、ほかの顧客さんにもそんな偶然があったそうで、
呼んでたのが聞こえたみたいだと笑っていました。

最後に買ったのはコート。

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店長さんのオリジナルブランド、IESEI(あとのEの字が鏡文字)「イエス」のネックレス。
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思えば、オーストラリアの友人からもらったキバタンの羽根でネックレスを作ってもらったり
ポンタロウのデコ毛でペンダントトップを作ってもらったり・・
わたしのお客様も何人か、愛鳥の羽根でバッグチャームなどを作ってもらったようです。
べつに鳥グッズの店でもなんでもないのに、
そんな無茶ぶりにキッチリ答えてくれたプロでした。

今後はまったくファッションとは関係のないお仕事を経営されますが、
そちらが落ち着いたら、アクセサリーづくりは続けていくとのことです。

お互いの立場でモノづくりの相談をしてきたので
店長さんとは顧客であり、なんだか友達みたいでもあり、不思議なつながりでした。

名刺もあらためて交換し、
これからは作家としてのおつきあいということになりますね、と
最後は店の前で握手を求めてくれました。

ガッチリ握手をかわしつつ、なんだか涙が出そうになりました。
たまたまカメラも持ってたので、記念写真は撮ろうと思えばとれたのですが
なんだかそんな気になれませんでした。

いいお店だったな。
店長さんの新しい門出を心からお祝いします。


Good Job!!
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by kozakurapon | 2013-10-25 15:20 | わたくしごと | Trackback | Comments(3)

東谷ズム2013報告

東谷ズム2013終了しました。
雨天にもかかわらずたくさんの人出で賑わいました。
去年からのイベントですが、若く、センスあふれる運営スタッフたちの企画、行動力で
単なる地域おこしのイベントにとどまらない魅力的内容が注目を集めたのだと思います。

旧平賀邸を1日ジャックした、出張NOMAMISEも大好評。
私もあらためてNOMAにつどうアーティストたちの実力を感じました。

NOMA主宰の能勢ノブユキさんの映像作品。
ベッドルームのウィリアムモリスの壁紙をそのまま生かしています。
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もうひとりの映像作家、濱雅則さん。
大阪城などの建物に立体的に映像を投影する最先端の映像技術が、トイレに!(笑)

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湧水が流れるかと思えばレインボーに輝いたり・・。

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溶鉱炉?トイレから火花が散って、床にまで流れたり。

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鉱山で富を築いたこの館の主も、このトイレには驚いていることでしょう。

映像作家の能勢さんとともにNOMAを主宰されている
能勢マユミさんのニット作品。(写真がピンボケですみません・・・)

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ニットは実用品として身近な素材、技法ですが、
そういう概念から離れた、想像力をかきたてる自由な空間が作り出されていました。

洗面所にはkkjk柏木キヨヒロさんの、NUU TUBE(ヌーチューブ)。
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薄暗い洗面所で密談をしているかのようなチューブたち。
写真が酷すぎてちっとも伝えられていないのが残念すぎますが
やわらかいニットとゴムの質感、
そしていつも、空間構成のたくみさに圧倒されます。

わたしの古くからの友人、池上夏生さんの小品油絵。

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ゆたかな想像の世界を版画、ケシゴム版画、鉛筆、ペン画などで表現してきた夏生さんですが
このところ、油彩でじっくりと身近な静物を描いているのです。

昔教わった年配の油絵の先生も、じっくりと石膏デッサンを描くことがあると言っておられましたが、
創造していくなかで、時々基本にたちかえり、自分の表現を見つめなおすのに
デッサンや静物画を、時間をかけて丁寧に描くことはとても有効なのだと思います。
つねに真摯に自分に向き合う彼女の制作姿勢は、いまも昔も変わりません。

私のペンギン作品の置いてある部屋は、特にこどもに大人気だったようです。

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私が会場に到着するちょっと前に、
非常に熱心にペンギン作品を見てくださっていた方がおられたそうですが
お会いできなくて残念でした。
12月のNOMAMISEには新作を出品予定ですので、このブログをチェックしていただき、
ぜひNOMAのほうにもお越しくださいませ。

NOMAをめぐる人たちとの交流はとても刺激的。
みなさんに負けないよう、自分の世界を磨いていきたいと思います。
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by kozakurapon | 2013-10-21 12:11 | 2013イベント報告 | Trackback | Comments(0)

東谷ズム搬入してきました。

明日10月20日(日)だけのイベント、東谷ズム出張NOMAMISE。
今日、会場の旧平賀邸に、作品を搬入してまいりました。

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歴史的建造物にキズをつけないように、細心の注意をはらっての搬入作業。

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どの作家の作品も、それぞれに建物の雰囲気にマッチするのが不思議。

ハシビロライトは、まるで備品のように暖炉の中にしっくりおさまり、
みんなの笑いを誘っておりました。

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ハシビロトイレットペーパーホルダーも、
前からそこにあったかのように妙に調和しています。

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ペンギンものは、市松模様のタイルが美しい温室で展示。

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あとからHiroshi Matsumotoさんの抽象画と一緒に展示しなおすと・・・

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とても印象的な雰囲気になりました!

NOMAMISE作家さんたちはみなさんセンスがとてもいいので
ディスプレイのやりかたも洗練されていて、とても勉強になります。

今日は他の作家さんのディスプレイが全部仕上がる前に帰宅しましたが、
どの作家さんの展示もさすがのクオリティなので
明日全体を見るのがとても楽しみです!

いいお天気になりますように。
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by kozakurapon | 2013-10-19 21:12 | 2013イベント報告 | Trackback | Comments(2)

すてきなトリザベート

大阪梅田・茶屋町のギャラリー「4匹の猫」で開催中の
「とりトリ鳥展Vol.2 Chick road 」に行ってきました。

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ペンギンアート展つながりで知り合った友人の笠居ひろしさんからお誘いいただいたのです。

写真を撮るのをうっかり忘れましたが、正面のショーウィンドウに
笠居さん作のどでかいダチョウがすわっていて
よく見ると何気につけまつげがついているのがツボりました。

4人のアーティストそれぞれに、とても愛情あふれるタッチで鳥を表現されて素敵な展示でしたが、
とくに私の印象に強く残ったのは、二神友子さんの絵でした。
たまたま会場にご本人もいらっしゃったので
とくに気に入った作品数点の写真を撮らせていただきました。

販売していないのが残念!

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「曽祖父の肖像」

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「トリザベート」(部分)

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ポストカードも販売されていたのですが
この方の作品はぜひ原画をご覧ください。
とても絵肌が美しいのですが、印刷ではなかなか風合いが表現できないと思います。

22日まで。楽しい展覧会でしたよ。^^

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by kozakurapon | 2013-10-18 23:13 | おすすめ作家さん | Trackback | Comments(0)

もうすぐ東谷ズム2013

去年に引き続き、今年も10月20日(日)「東谷ズム」に
NOMAMISE作家の一員として参加します。

大阪梅田からだと阪急と能勢電鉄を乗り継ぎ、ほぼ1時間。
能勢電鉄山下駅下車徒歩12分。
(お車でのご来場はできません)
少々遠いですが、兵庫県川西市の静かな山あいの町が
終日にぎわうイベント、東谷ズム。

去年の様子→コチラ

去年の展示場所から変わり、今年は↑この記事のなかの写真の素敵な洋館を
NOMAが1日貸切です。
神戸の異人館のような重厚な建物で、
中にはチェス盤のようなタイルが敷き詰められた温室や
暖炉のある寝室があり、建物だけでも見応えがあります。

今回は個展のときにしか出品していない、
ペンギン傘たて3種を温室に。
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ハシビロライトシェード
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とハシビロトイレットペーパーホルダー
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を寝室に展示させてもらうことになりました。

個展に来れなかった方はぜひ見に来てください。

今回、販売スペースがほとんどないのと
場所柄、販売するというよりも見て楽しんでいただくことを大切にしたい、ということで
私は上記大物5点のほかには
このまえのアート展で出品しそこねた
コウテイペンギンヒナはしおき小皿を出すだけになりました。
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あとは個展の時に作ったポストカードセットを出します。

古い素敵な洋館と、NOMAのみんなの作品がコラボして
どんな空間になるのかとても楽しみです。

東谷ズムは10月20日(日)10時から17時まで。
私は午後3時頃には会場にいますので、声をかけてください。

今年も旭堂南陽さんによる歴史講談、ハンマーダルシマーとアコーディオンの青空コンサート、
一箱古本市(おすすめの本を一箱だけ持ち寄って交流を楽しむ古本市)や
地元のこだわりの店が出店するマーケットなど、楽しいイベントがもりだくさんです。
また、今年は地元のおまつりの山車が昼過ぎから街を練り歩くそうで、にぎやかになりそうです。
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by kozakurapon | 2013-10-15 16:24 | 製作情報 | Trackback | Comments(0)

中世のタピスリーにサザナミインコ?

芸術の秋。
ぜひ行こうと思っていた、
「貴婦人と一角獣」展(大阪・国立国際美術館)に行ってきました。
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7月からの開催でしたが、暑い中大阪市内に行くのが嫌で。(ヘタレ)

ヨーロッパの貴族の館にはたいてい、タピスリー(タペストリー)という、
重厚な織物が飾られています。
そのなかでも最高傑作といわれる、フランス国立クリュニー中世美術館所蔵の
「貴婦人と一角獣」の連作タピスリー。

チラシの写真ですが↓

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人間の五感「触覚」「味覚」「嗅覚」「聴覚」「視覚」をあらわした5枚と、
「わが唯一の望み」というテーマの1枚。全部で6枚あります。

わたしは特に中世の文化が特別好きというわけでも、織物に詳しいわけでもありませんが
20代のころ読んだ、辻邦生の「廻廊にて」という小説のクライマックスシーンに
このタピスリーが出てきたのを覚えていました。
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このタピスリーがフランス国外に出たのは1度きりで、
一生見れないかもしれないと思っていただけに、嬉しかったです。

ジョルジュ・サンドやメリメの著作(どちらも読んだことありません)
機動戦士ガンダムにもこのタピスリーは出てきたそうですね。

辻邦生は、「違いがわかる男のGブレンド」のテレビCMにも
たしか出てたような気がする有名作家ですが、
なんと、近代文学賞を受賞した出世作ともいえるこの「廻廊にて」が
絶版になっていてビックリしました。(小説家も大変だなぁ・・。)

内容は、素晴らしい才能をもちながら夭折した、亡命ロシア人の画家・マーシャの
内的彷徨を描いたものです。
読書感想文が大の苦手な私には、この本の魅力をうまく表現できず残念です。

私にとって好きな本というのは、視覚的なイメージが豊かに浮かぶ文章でつづられたものです。
この本はとても美しいシーンがいくつも出てくるのですが、私には表現できないイメージなので、
最新のアニメ技術で綺麗な映像にしてほしい。
すごく絵の上手い・・内田善美さんか萩尾望都さんに、漫画にしてほしい・・。
テーマもとても深くて、語りだすと長いです。(笑)ちょっとこのブログでは言い表せません。

電子図書で生き残ることができたらいいのですが・・・興味のある方はぜひとりよせて読んでみてください。
マーシャの日記の部分の文章が仮名で書かれていて読みにくいのですが、
そこが特に美しい文章なので頑張ってください。
秋の夜長にぴったりの小説です。

ところで、このタピスリーにはインコが出てきます。
「味覚」のタピスリーで、砂糖菓子を貴婦人にもらうインコ、
これ、わたしにはサザナミインコに見えます。(画像はグッズのクリアファイル)

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また、このタピスリーのほかに同時代のタピスリーが何点か出てますが、
そのなかの1枚の、木のなかから頭を覗かせているオウム、
たぶんヨウムだと思います。
なぜか一番重要な赤いシッポが隠れてしまっているので特定には至りませんが。

植物やほかの動物も、まるで図鑑のように
種類を特定できるくらいリアルに描かれていて見応えがあります。

会場は60代後半~80代の高齢女性が多いように感じました。
この年代はなぜかゴブラン織りとか、ヨーロッパの織物が好きですね。

それと、見ていて思いましたが
美しい衣装と装身具をつけた少女、可愛い動物、草花。
少女漫画の基本構図ですよね。(笑)

タピスリーは中世における嫁入り道具のひとつだったみたいですが、
今も昔も、女性の好むものは変わらないのかも、と感じました。




追記

辻邦生 著 「廻廊にて」のなかでこのタピスリについて書かれた部分を抜粋しておきます。
(原文のこの部分は主人公の最後の手紙なので、カタカナで表記されています。)

*****

そこは光溢れる、美しい、輝かしい広間でした。
広間には誰一人見当たりませんでした。
音楽は、その清らかな天井から、私たちの上に、静かな調べで、鳴りつづけていました。

しかし、その広間が私を喜ばしたのは、それだけではありません。
広間の大きな壁面を覆って、美しい六聯(れん)一組のタピスリが、
まるで空から花の降りそそぐような思いに、私を誘ったからでした。

それは、どの一枚にも、浄らかな娘が一角獣に守護されて、
あるいは、花を摘んで花環を編み、あるいはオルガンで甘美な調べをかなで、
あるいは小鳥たちに餌を与えているところなのでした。
花々はどの構図の全面をも埋め、軽やかな花々の降りそそぐ中に、兎や犬がたわむれ、
浄福の香気が豊かに漂っているのでした。

(中略)

「総てのものは、繰り返される。単なる流転こそが、物の宿命なのだ。しかしこれは別だ。
このタピスリの空間は、生まれた時に、自分固有の未来を持ち、
自分の宿命を成熟する方向へ歩みつづけている。
私が、今、これに出会うまで、このタピスリは、すでに、
純粋な美しさを(現在)の表面に浮かべるまでの何百年に亙る長い時の空間を歩いてきたのだ。
おそらく明日再び、これとめぐり会うとき、これは、それだけ又稠密(ちゅうみつ)な時間の旅をしているのではないだろうか。
私たちにとって、一日は繰り返しであり、朝に戻ることであるのに、
これだけは、自分の新しい時間を、自分の未来と宿命の成熟の方向に向かって、きり開いてゆく。
これだけが(与えられた時間ではなく)自分固有の時間をもち、自分であることを歓喜し、
自らの成熟へと永遠に上りつづけてゆく。
これこそが「美」であり、美の意味であり、美の本質なのだ。」
その時私が考えたことは、ざっとこんなようなことだったでしょうか。

中略

私は、自分が説明しがたい平静さ、勇気、清朗さに充たされているのを感じました。
今まで感じたどの様な歓びよりも、魂の奥底まで、深く沈んでゆくような気がしました。
それは、おそらく私が、この滅びの現実に居ながら、花々の降りそそぐ永遠の空間に、
生きているという実感に刺し貫かれていたからでした。
あの浄福の若い娘が一角獣に守護されている図柄は、万物の照応する一点
ー美ーに護られている人間を象徴するように思われました。


*****

人間の一生はあっという間で、
どの時代もたくさんの芸術家が多くの作品を生み出しているが
そのなかで長い時間を生き残ることを許される作品は僅かです。
このタピスリはそのひとつだといえるでしょう。

この圧倒的な時間の重みをもつ作品の前で
私などはほんとうに取るに足らないけしつぶのような存在のひとつにすぎません。

でも、私の作品が、私の一生が終わり、その名前が忘れ去られても、
割れてなくなる日まで、見た人を微笑ませる作品でありますように。
今与えられたこのときを大切に、
ひとつひとつ丁寧に作品を作りつづけていきたいと思います。
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by kozakurapon | 2013-10-09 20:04 | わたくしごと | Trackback | Comments(2)