みなさんここはどこでしょう。

有名な「せんとくん」

鹿、といえば奈良公園。
先日、「じぶんでたべる」うつわ展でご一緒した
勝尾孝子さんがグループ展をされている、奈良のギャラリー
「五風舎」さんに行ってきました。

(詳細は、もうひとつのブログ
「じぶんでたべる」うつわ展の最新記事をご覧ください。)
勝尾さんは京都での自助食器展覧会
「じぶんでたべる」うつわ展終了後も
自助食器の研究にうちこみ、今回も展示の一部に
「自助食器コーナー」まで作っておられました。
勝尾さんはベテランで、私からみたら先生のようなものなんですが
前回うまく行かなかった部分を謙虚に見直し、
実に丁寧に取り組みなおしておられて
そのことにまず感動しました。
実るほどこうべを垂れる稲穂かな・・・。
すぐ調子にのって、まだ何もなしえていないのに
出来たような気分になってしまいがちの自分に喝!をいれてもらった気分でした。
会場をあとにして、折角いい季節に奈良公園に来たことだし、
あたりを観光することにしました。

秋の日差しは横からあたるので、より対象を美しく演出してくれます。
奈良の魅力は素朴でおおらか、広々とした風景。
建物もどこか大陸的な香りがして
京都のものと違う魅力があります。

まずは大仏さんを見ないと。

広い、でかい、柱が太い。
外国人観光客がすごく多かったです。
弥次喜多道中記でも有名な、大仏殿の柱の穴も
中国人観光客が楽しそうにくぐっていました。

大仏さんには畏れ多くて私のへたくそカメラを向けられませんでした。
大仏殿を出て、大好きな二月堂へ向かいました。
15年ほど前、友人のNちゃんとスケッチした
銀杏の大木をもう一度探したくて。
美しい銀杏を発見。

でもこれはあの銀杏ではありません。
となりにももう一本。

紅葉といえばもみじが有名なんですが
私は銀杏も負けずに美しいと思います。
あたりを照らすような、美しい灯りのような感じが好きです。
木のかたちが、燃えあがる黄色いほのおのようにも見えます。
なかなか目当ての銀杏がみつかりません。
そうだ、二月堂に登ってみたらわかるかも。

ここから見える風景は大好きです。とくに夕焼けの美しさは忘れられません。
Nちゃんと私は15年前(20代)当時デッサンの勉強中。
小さいスケッチノートを必ず持って、気になるものをスケッチするのを習慣にしていました。
奈良公園にも、スケッチしに来たのです。
今日は展覧会を見ることだけしか頭になく
カメラは持っていましたがスケッチブックを忘れたのは大失敗でした。
画家になったNちゃんはきっと今でも、
どこに行くにもスケッチブックを持っているはずです。

ああ、あの銀杏だ!
二月堂の裏道をおりて、銀杏のもとに行きました。

この木をスケッチの対象に選んだのは
すこし奥まったところにあるため、あまりまわりに人がいなかったし
なによりそのときは黄色い炎のように美しく輝いていたのです。
この日はもうだいぶ葉が散ってしまってはいましたが、
15年の歳月をへてまたこの木の前に立てたことが嬉しく、しばし眺めておりました。
またデッサンも始めなくては。
筋肉と同じで、しばらく描かないと衰えるものです。
得たつもりがそうでない。捉えられたようでまったく捉えていない。
油断すると芯のない表面的な絵を描いてしまいます。
そうなってたな。
がんばれわたし。
そう思いつつ、帰路につきました。