ここは桃源郷こびら。
大分県安心院(あじむ)の山奥です。
大分県では
グリーンツーリズムという事業を
積極的に行っています。
ひらたくいえば、農村の普通のおうちに泊まるということです。
大阪などから修学旅行として、何軒かの登録民家に班ごとに宿泊。
農作業のお手伝いをしたり、じぶんでかまどで御飯を炊いたりして
携帯の電波もつうじないところで生活をする。
知らない人に自分から溶け込む訓練になりますし
いい事業だと思います。
私は今回泊りではなく、
こちらで体験できる
「こて絵」づくりを家族と挑戦してまいりました。
「こて絵」とは
伊豆の長八という左官職人が有名ですが
母屋や土蔵の壁に、漆喰で絵を描くという伝統的な絵画です。
主に左官職人で絵ごころのある人が
自己流で施主の求めに応じて描いていたようで
ここ安心院はとくに盛んだったようです。
今回教えていただいたのは、
おじいさんかと思いきや、
江藤智子さんという若い女性の作家さん。
馬がものすご~くお好きだそうですよ。のんきさん!
江藤さんは全国コンクールで最優秀賞を受賞(もちろん馬の絵)、
日本一に輝いた新進気鋭の画家さんです。
家でポニーを飼ってるよ~っ!のんきさん!
関係ないけど犬もいたよ。
要は動物がとってもお好き!ということです。
作品に愛情がにじみ出てますよね。
ちなみにここからそれほど遠くないところに
サファリパークがありまして、以前そこにお勤めだったとか。
私がおととしライオンの赤ちゃん抱いたところです。(
過去ログ)
さてさて、こて絵製作体験。(ひとり2000円)
最初に紙に鉛筆で下絵を描き
壁掛けの形を選んで、小さいこてで
薄く下地用のきめの細かい漆喰を塗る。
下地ができたらうすく全体の構図を描き
厚塗りするところに先生がタッカーを打って
あとで剥落しないように留めてくれる。
盛る部分はワラが入った先ほどのよりもざっくりとした漆喰を使う。
盛った上から最初に使ったきめの細かい漆喰をごく薄く重ねて
表面を整える。
色粉をまぜた漆喰で、色つけもできます。
集中して描いていたら、ブヨにいっぱい刺されたけど
陶芸に通じる楽しさがありました。
もちろんわたしはインコの絵にしましたが
目の部分を自然に表現したくて
外で小石を拾って埋め込みました。
小石を拾いにいくと称して
ポニーのさくらちゃんに会いに行きまして
お顔をなでなでさせてもらいました。
なんでも、巡回してきたおまわりさんに噛みついたという
番馬?だそうですが
「ぶるるる!」とは言われましたが一応触らせてくれました。
そのあとうずくまって小石を探していたら
「ぶるるる!!!」
と何度か威嚇されました。そりゃあやしさ全開だわ。(笑)
先生はとても和やかに気を使ってくれて
褒めるのも上手。
全員楽しく作業し、思ったよりもいい作品ができました。
あとは自然乾燥させて完成。
私たちが作業しているあいだに
おもてのかまどで
小学生の姪っこさんが御飯を焚いてくれていて、
お食事をいただくことになりました。
こて絵体験とセットになっているわけではないと思うので
お食事の写真は撮りませんでしたが
自分の家で採った新鮮なトマトや肉厚なしいたけ、
山菜に自家製の味噌(これが美味しい!)を使った手料理の美味しいこと。
たくさんありましたが、ぺろっといただきました。
私は都会育ちで、来客があるとあわてて掃除、
お料理どうしようと買い物に走り四苦八苦。
突然のお客様になんて、対応できません。
田舎ではおつきあいが多く、
おもてなしも慣れてる家が多いように思います。
いつでも寄って、泊ってと言えるように、
家をいつも気持ちよく掃除してあり
常備菜や畑のもので上手にお料理。
なんかね~、かくありたいと思いますよ。
桃源郷こびらはかなり田舎なので
車(あんまり大きいのは道が狭いので難しい)
でしか行けない場所で、ちょっとわかりにくいですので
江藤さんのおうちに電話をして、
予約をして迎えにきてもらうといいと思います。
桃源郷こびら
ちなみにわたしは自分の陶芸のことは特にお話ししなかったので
わたしの名前をだされてもご存じないと思います。
インコ2羽のこて絵を描いた人といえばわかるかも。(あんまりいないと思う)
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安心院に行ったらやはりこれを食べましょう!
すっぽん料理。これは刺身。
すこし離れていますが、「東椎屋の滝」という
華厳の滝もビックリの大きな滝がありまして
そこの入り口にある食事処で食べました。
いや~ほんと、コラーゲンたっぷり。
すっぽん料理は、一度美味しくないのを食べたことがあって
「ぜったい美味しいはず!これはたまたま生臭かったのだ!」
と思っていまして、本物を食べてみたいと思っていたのです。
さすがすっぽんの里安心院。堪能させていただきました。
鍋のスープの美味しかったこと。
もちろんお肉もプリプリ。
お刺身も臭みがなく、あっさり。
生血はジュースで割ってあって、おそるおそる飲んでみましたが生臭くない。
からあげも絶品。
これだけあってひとり6000円くらいというのはすごいです。
京都の某名店なんかウン万円するし、
大阪でもすっぽんのフルコースといったらこんな値段じゃとても食べられません。
ありがとう九州~!
美味しいものがいっぱいですね。