帰省先で2013年のお正月を迎えました。
今年はまだはっきりとご報告できませんが
5月3~6日の京都での個展を皮切りに
各地でいろいろイベント参加がありそうです。
今年もよろしくお願いいたします。
これから春まで、作品ストックのための冬ごもりです。
TSUBASAカレンダーのために描いたイラスト。
鳥に、天敵の蛇を組み合わせるのは、なかなか難しかったです。
ところで新春早々、帰省先の九州でとても美味しい日本茶をいただきました。
とても静かな山あいにある日本茶専門店・「茶いほり」
ご主人はお茶のインストラクターの資格を持っておられます。
今回は、中国発祥で
日本では室町時代頃から、貴族や高僧が楽しんだという
「すすり茶」のセットをいただきました。
有田焼特注のうつわ。絵はもちろん手描き。
5種類から選ぶことができます。

わたしは赤絵の器を選びました。
おままごとのように可愛いサイズ。
ふた付きのお茶碗のなかには茶葉がたっぷり入り
すでに1煎目が40度のごく少量のお湯でいれてあります。
砂時計の砂が全部落ちたら、ふたを少しずらして少しずついただきます。
本当にいいお茶とは、こんな味がするものなのですね。
上質な海苔のような、芳醇なダシがでているような感じです。
茶葉がひらききっていても、まるで白湯のように、お茶に色がついていません。
新茶の季節そのものが凝縮されていて、
ほのかにあたたかいお湯のなかでもう一度よみがえったような。
最後の一滴が一番味わい深いということで、
じっくりと舌の上でころがすように味わいました。
2煎目は60度のお湯を湯冷ましから半分そそいで
砂時計をひっくりかえして、その間お茶菓子をいただいて待ちます。
お茶菓子はきなこをまぶしたわらびもち。
優しい甘さでとても美味しかったです。
2煎目は香り高く、まろやかな味。
3煎目は湯冷ましに残った湯を全部入れて飲みます。
4煎目は90度のお湯を注ぎ、
砂時計の砂が3分の1まで落ちたらいただきます。
少し渋みが出て、さっぱりとしたいい味。
ここからがちょっと驚きました。
残った茶葉に、少量のポン酢を加えて
お箸でいただくのです!!
いくらなんでもポン酢なんか合うの?と半信半疑でしたが・・・
これが絶品。筋がなく、やわらかくて美味しい。
本当にいいお茶というのは、捨てるところがないのですね。
このお茶は、福岡の八女茶で、星野村というところで作られています。
玉露は陽に直接あてずに、わらをかぶせて育てますが
一般的な玉露は、寒冷紗をかぶせているそうです。
これは本物のわらを使い、もちろん手摘み、手間暇をかけて作られたお茶だそうです。
どうしても職業病で、ついやきものに目がいきます。(笑)
トイレの洗面台が有田の手描き(山水画)で素敵でした。
今はすたれてしまった、星野焼の茶壺も飾ってあり、
ご主人から、お茶の歴史についての興味深いお話をいろいろと伺いました。
ほかのお茶もおいしそうだったので
また機会があれば訪れたいところです。