川西のギャラリーNOMAにて1月12日まで開催中の新春企画展
「誰かの旅を/旅する記憶」
に行ってまいりました。
この企画は、メディアピクニックの岩淵拓郎さんとNOMAの共同企画。
内容が少し説明しにくいので、パンフレットから引用します。
展示されるのは、いろんな人から送られてきた大量の写真。
撮影した人が誰なのか、いつどこで撮られたものなのかはわかりません。
そしてどこか気になる写真を10枚見つけたら壁から剥がし、
自分だけの「旅のアルバム」を作って持って帰ってください。
さて、それって誰の旅のアルバムなんだろう。
ひと旅10枚で、ひとりが複数送った写真もあるとのことです。
正直、自分の旅写真を見返しても、説明がないとわからない、人にあげる値打ちがないものがほとんどで
知らない人の旅写真って、持ち帰って楽しむことができるほどのものなんだろうかと半信半疑でした。
初日にNOMAに到着したら、なんと一番乗りでビックリしました。
壁に貼られたたくさんの旅写真!
海外旅行、しかも普通ではあんまり行かないような辺境の地?が多かったのは
さすがアーティストがあつまるNOMAらしい。
あと、海外だと人物写真も入れやすいということもあるかも。
家族写真もありましたが、撮り方がみなさんうまいと思いました。
有名な観光地でも、いわゆる絵葉書っぽい写真になっていないのは、やはりセンスですね。
いい写真がたくさんあるうえ、あとから3人ほど来たものの、展覧会開始直後というのは
えらび放題で迷いました。
10枚剥がしたら、写真に穴をあけ、
表紙と裏表紙、綴じひもを選んで、自分のアルバムをつくります。
裏にシリアルナンバーをスタンプしてもらい、
自分セレクトの他人の旅アルバムが完成します。
実際にやってみると、かなり楽しかったですね。
偶然ご一緒した、富士フィルム認定アルバム大使の中原さんのセレクトは
食べ物中心。
ならべる順番を考えるのもまた楽し。
中原さんセレクトの写真で、こんな面白いものも。
大量の食パンのつまったライトバン(ライトパン?(笑))
これは日本にはありえない!撮った人の驚きが伝わる写真です。
*****
私の作ったアルバムをご紹介しましょう。10枚あるから長いですよ。
1枚目。ギリシャの写真。このハトが絶妙。
よく見ると、画面左下に犬もいて、風車や空、ベランダの赤い塗装も効いている。
2枚目。たぶん国内の美術館。
奥の窓に撮った方と家族らしき人物がぼんやり写りこんでいて、巨大なオブジェとの対比が面白い。
3枚目。たぶん海外の博物館のエジプト展示品。
鳥人?好きです。
4枚目。どこかの国の、破壊されてところどころ崩れている建物の中庭に立つ、枯れた木。
5枚目。エジプト?インド?石畳と細かいレンガの壁。
モノクロなのが、形の純粋な面白さをひきたてて素敵。
6枚目。どこの舟着き場かな。両側に無数に立っている行先案内板。
7枚目。科学系の博物館だと思うのですが。
8枚目。インドだと思う。なんだろう。絶対行ったことないのに、この既視感。
9枚目。中東、いや、東欧?ひつじが普通に街角にいる。
10枚目。計算機の大きさからいくと、このりんごはひめりんごぐらいのサイズ。
たくさんのりんごを効率的に並べたらこうなったんでしょうが、
並べ方に美を感じます。きっと撮った人もそう思ったのでしょう。
裏表紙。
写真の裏にフォルダ名があって、よく見たら
hiroshiさん1枚
tainakaさん3枚
kumagaiさん1枚
yokotaさん1枚
deliheさん1枚
hisamiさん1枚
miharaさん2枚
私はtainakaさんとmiharaさんの視点が好きみたいですね。
ちょっとした上質な写真集になりました。
ヒモがついてるので、どこかの壁にヒョイッと掛けておいて
時々眺めて楽しみ、
ちょっとアイデアに詰まったときに、いいインスピレーションを貰えそうで
思わぬ収穫でございました。
お近くの方はぜひ。おすすめです。