「うわあああああ、何だおまえは!」
文机のひきだしから突然飛び出した「鳥の化け物のようなもの」
を見た小太郎は、肝をつぶしてひっくりかえったが、そこは一応剣術つかい。すぐ我にかえった。
(待て、おちつけ。父のおしえを思い出すのだ。)
「コザクラ無茶苦茶流奥義その1.”まず噛め”」
小太郎はその化け物におもいっきり噛みついた。
「ギャアアアアアア」
それはおどろいて、大きな声をあげた。
「奥義その2.”とりあえず上に乗れ」
小太郎はその上に無理やりよじのぼった。
「奥義その3.”とりあえず頭をすりつけろ”」
小太郎が奥義どおりに頭をすりつけていると、ふとした拍子に、なにか引手のようなものに頭が触れた。
「カチッ」
すると鳥の化け物は、
「時間旅行に出発します」と言って、急に波立つようにうごきはじめた。
「うわあっ!」
ふりおとされまいとしがみついた小太郎とともに、「それ」は
文机のなかに忽然と姿を消した。
「小太郎さん、何のさわぎかえ?もうすぐ夕餉のしたくができますよう。」
母・小春が部屋をのぞくと、だれもいない。
「あれえ、どこへ行きなすったかねえ。」
ひらいたままの文机のひきだしを閉め、小春はつぶやいた。
「まあ、おなかがすいたら戻りなさるだろう。」
つづく
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インドネシアと日本双方向に向けて発信する情報誌
「+62」の日本語版に続き、インドネシア語版が発行されました。
ことばをインドネシア語に変えたらこんな感じになります。
創刊0号は、「ドラえもん特集」。
インドネシアでもドラえもんは大人気で、
アニメのドラえもんの声は日本では大山のぶ代さんが有名ですが
インドネシアではこの女性だそうです。
なんだか、服の色とスカーフのせいか、ドラえもんに見えてくる・・・^^
創刊号がドラえもん特集と聞いて、
私なりにドラえもんへのオマージュとして、タイムマシンをらくがきドラマに織りこんでみました。
(としを)とってもだいすき、ドラえもん。
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