個展の時に非売品にして、暖炉の中に展示していた
「でカピバラソーラーライト」
譲って欲しいとお問い合わせをいただき、
お迎えが決まりました。
うずらギャラリーを出て、三条通りを西に、一本めの御幸通を北にまっすぐまっすぐ。
御池通りを突き抜けてまだまだまっすぐ。3本目の夷川通に来たらちょいと西に。
うずらギャラリーからは15分ほどでしょうか。
「箸ぞうくん」という、
自力で食事をすることが困難な方をアシストする自助箸の
製造販売をされている会社のギャラリーに行くことになりました。
でカピバラがどんなギャラリーに置いていただけるのか
そしてお箸にとても興味がありましたので、
今日、ダンナと一緒に車で納品に行きました。
うずらギャラリーのオーナーさんに輿入れの話をお聞かせしたところ、
パートナーさんと一緒に、ぜひ立ち会いたいということで
みんなでお伺いしました。
↑お花を頭に飾って輿入れのお祝いとしました。
私がいつもお世話になっている岸和田のギャラリー、
コペリトのオーナーさんのお友達で、個展にもお越しくださった奥様が
キングペンギンのループタイをつけて、暖かく迎えてくださいました。
この辺りはお洒落な雑貨店、ちょっと個性的なギャラリー、古道具やが軒を連ねていて
私も京都は長く住んでいたのに、こんな面白い通りがあったなんて知らず。
ノーマークでした。京都は奥が深い。
道に面しているので、カピバラを置いたらすぐに、
道行く人が二度見していて、面白かったです。
さて、このギャラリーの自助箸。
私も数年前に自助食器を作り、友人作家たちと
「じぶんでたべるうつわ展」を開催したことがあったのです。
病気で身体が思うようにならなくなった方が、
自力で食事をしたいと思うと
アシスト機能はあっても味気ないデザインや材質の食器を
使わざるを得なくなる悔しさ、
機能性とデザイン性を両立し、健常者も使いたいと思えるような食器はできないか。
そう思ってやってはみたし、注目も集めましたが
これを必要としているお客様は、l障害の程度や段階、体力などがそれぞれ違う。
個々の注文製作として作るのであればできるけれど、大変手間と製作費用がかかる。
多くの人にとって使いやすいものを買いやすい価格で提供するのは
とても難しいという、結論でした。
それを事業として成功させ、
ちゃんとクリアしているクリエイターが、ここにおられたのです。
最初はこのタイプの、先端が下を向いた、トングに似たデザイン。
おしゃれですが、トングっぽさが目立ち、普通の箸ではないという印象があります。
それを改良。先端が机と平行で、掴みやすく浮いているが
普通の箸がはし置きのようなものに乗っているかのような自然な形に。

使う時には台の部分が隠れ、普通の箸にしか見えないのが素晴らしい。↓

そして、病気の後遺症で手が握った形に固まってしまい、カトラリーが掴めない人には、
カトラリーに手を合わせるのではなく、手にカトラリーを合わせてしまえという発想。
自由に角度が曲げられ、手の握り込みの角度に調節できるこのスプーン。↓軽い!
そして、認知症が進み
指でカトラリーを掴んで使うという動作が困難になった人に。
ものをてのひらにあてるとぐっと握る、「把握反射」という
赤ちゃんができる原始的な反射運動がありますが
それを利用したものがこれ。
実際にこのカトラリーを握ると、手のひらが自然に包み込む動作をします。
私はこの↑カトラリーには特に感動しました。
見た目も可愛くて、自然に握れて使いやすいのです。
自分が目指して得られなかった答えを、ここに出している人がいて
それが並んでいる場所に、マスコットとして私のでカピバラがいることが
本当に嬉しい。
「箸ぞうくん」ギャラリーはここにあります。↓
ぜひ、でカピバラを見るついでに、
ここのカトラリーに触れてみてください。
(^-^)