暗くなったので、橋げたのように設置された通路づたいに、砂浜の決められた場所に移動しました。
ペンギンが巣穴に帰るポイントに、砂浜に海を正面にしてスタジアムの観覧席のような階段状のコンクリートの見物台が設けられています。
さらに砂浜にロープが張られ、写真を撮ろうとしたり、ペンギンに触ろうとしたりする人がいないか見張るボランティアが立っています。
先ほど買ってきたペンギン観察セット大活躍。
風もビュウビュウ吹くし、まだ薄明るいのでなかなかペンギンが出てこないし、
寒いのなんの。
そのうえ、ペンギンによく似た大きさの海鳥(ゆりかもめみたいな鳥)が砂浜をうろうろしてまぎらわしい。
遠くにペンギンによく似た大きさの岩もあったりして、
なんか動いてるような幻覚におそわれたりする。
私の隣の中国人のおばちゃんが、「△△△!○○○○!!」(中国語)ず~っとなんか叫んでる。たぶん、「あれあれあれ、あれペンギンじゃないか?!」って、言ってるんだと思う。
ちがうって。あれは岩だって。
コンクリートの上で待つこと約1時間。
私たちは冬服を着ていたからいいけど、薄着の人たちは数人あきらめて帰りはじめた。
そこへ大粒の雨!
わっとみんなが立ち上がり、蜘蛛の子をちらすように逃げ始めたその時。
私は見ました。ペンギンたちがいっせいに突進してくるのを。
彼らは私たちの注意がそれるのを待っていたようです。
前のめりに走る彼ら。
今だよみんな、見るのは!
あっというまに彼らは潅木の茂みのなかに入っていきました。
私たちも急いで通路に。
通路のアクリルガラスぞいに、彼らは走って自分の巣穴に帰っていくのです。
ひ~、きゅ~、みたいな少ししわがれたか細い声で啼きながら走るペンギン。
ああ~かわいいっ!
そして、厳しい自然のおきてのなかで懸命に生きる彼らの、
とてもシンプルで美しい姿に感動します。
おっ!

さっきのふたごのヒナが、親の帰りを待ちきれずに巣穴から出てきているではありませんか。
親と同じくらいでかいのに、あまえんぼうです。(親たいへんだ)
大満足のペンギンパレード終了。
バスでメルボルン市内へ戻ります。
バスのなかで上映されてた映画。
なんと、「ハッピーフィート」。
去年話題になりましたが、私はペンギンものはピングー以外は実写派なので、特に観に行きませんでした。
感想。
う~ん、この結末は??何が言いたいのかわかりませんでした。
下手に人間とのかかわりとか環境問題とか持ち出さないで、楽しいミュージカルに専念したほうが良かったような気がします。
良かったのは、コウテイペンギンのハドルを軍隊風に表現したところ。そういえば男ばっかりだもんね。
あと、アデリーたちが可愛かった。
ちょうど観終わったあたりでホテル到着。