オカンカーメンは広告のうらにいくつか描いた、
新作鳥飼育グッズのアイデア画から生まれたものです。
ふだんは何か作品を作るとき、イメージだけでものを作ることはめったにしません。
必ず、たとえばペンギンならその種類や生態などを調べ、デッサンしたうえで、
イメージをふくらませて製作します。
しかしオカンだけはほとんど調べず、自分のイメージだけで一気につくりあげました。
後ろ姿をつくるときに初めてネットでツタンカーメンマスクを調べたくらいです。
それが先日、ようやくエジプトの歴史の本を買いました。
ツタンカーメンのほかに、アメンホテップとか、ハトシェプスト等の王や女王の名前を
鳥関連の名前に作り変えて、人間の王家と別に脈々とインコエジプト王家があった
という、系図を作ったら面白いと思ったのです。
でもその本の図版で見る、本当のエジプト美術(アマルナ美術)はあまりにも凄い。
その背筋が寒くなるような美しさに、
あらためてこの美術品たちが葬送品であることを思い出し、
これ以上おちょくることが怖くなりました。
というわけで、オカンものはあえてエジプトに似せず、
完全にわたしの頭のなかのイメージのみで作ることにしました。系図づくりはやめとこ。

ところでこの左の坐像、頭のうしろの鳥(ホルス神)のポーズが可愛い・・・。